福島県会津若松市にある地域密着型総合病院

放射線科紹介　―地域の皆さまへ―

各種撮影・治療の紹介

※下図にある、ご覧になりたい検査の箇所をクリックしてください。

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一般撮影

１．一般撮影とは

一般撮影とは、X線撮影（レントゲン撮影）のことで、撮影部位にX線と呼ばれる放射線の一種を照射して撮影します。写真からは、肺の状態や骨の形状などを観察することができます。

当院では3部屋ある撮影室の全てで、フラットパネルディテクタ（FPD）と呼ばれる最新の装置を導入しています（図1-2）。全ての画像をデジタルで処理することにより、検査時間の短縮と被ばくの低減化を図っています。
　　　　　　　　　　　　　　　　

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意する点はありますか？

　X線撮影は撮影した写真に、金属やプラスチックなどの硬い素材で出来ているものや、湿布やホッカイロなどが写りこんでしまいます（図1-3）。そうすると正確な評価ができず診断の妨げとなってしまいます。その為、検査部位にそのような素材がついている衣類や下着類、アクセサリー類、その他写りこんでしまうような素材で出来ているものは撮影の直前に、更衣室にて脱衣または取り外しをしていただいています。

例)胸部撮影の場合

・フックやワイヤーのあるブラジャー、金属やプラスチックのついたキャミソールやスリップ
・ボタンのついた衣類
・ネックレスなどのアクセサリー類
・湿布
・エレキバン
・ホッカイロ　　など

当院では撮影にあたり脱衣が必要な時は、更衣室に検査着を用意してありますので、必要に応じて着用していただけます。

　検査はどのような流れで行うのですか？

�@検査の順番がきましたら診療放射線技師が名前をお呼びします。入室の際、患者さんの取り違い防止のためにお名前（フルネーム）と生年月日を担当技師にお伝えください。
�A撮影部位に応じて写真に写りこんでしまう衣類、アクセサリーなどは取り外していただき、必要に応じて検査着へ着替えをしていただきます。
�B撮影部位に応じた体位に動いていただき撮影をします。
�C撮影が終了しましたらお仕度をし、次の検査、外来、または会計にお進みください。

　検査時間はどのくらいかかりますか？

胸部撮影、腹部撮影のみの場合2〜3分ほどで終了します。部位や撮影数によっては十数分かかることもありますのでご理解ください。

３．臨床画像

立った状態で装置に胸を当てていただき撮影します。

撮影ベッドに仰向けで寝ていただき撮影します。

椅子に座った状態で撮影パネル(FPD)の上に手を置いていただき撮影します。

撮影ベッドに寝ていただき、膝の下に撮影パネル(FPD)を敷いて撮影します。

CT検査

１．CT検査とは　

CTとはComputed Tomographyの略で「コンピュータを使った断層装置」という意味です。放射線を使用した検査ですが、断層装置の名前の通り、撮影することによって輪切りの画像を作成することができ、臓器の形態や病気の場所を３次元的に把握することが可能です。さらに造影剤という薬を血管から注入することで、より詳しい検査が可能となります。また、撮影された画像を解析装置で作り直すことにより3D画像や、縦切り、横切りなど任意の断面の画像を作成することもでき、手術のシミュレーションや患者さんへの説明に役立てています。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意する点はありますか？

　腹部を含む検査、もしくは造影検査の4時間前からはお食事をとらないようにしてください。
撮影する範囲に金属が無いようにしてください。
（金属が画像に写り、診断の妨げとなる場合があるため）
妊娠中または妊娠の可能性がある方方は検査前に医師に申し出るようにしてください。

　検査はどのような流れでおこなうのですか？

【造影検査の場合】
1. 画像診断センターで受付・着替え
必要な方は更衣室にて検査着に着替えていただきます。

2. 撮影
１回の撮影の時間は5〜15秒です。動かず、寝台に寝ているだけです。
撮影部位によっては息止めのアナウンスが流れます。

3. 注射
血管確保の注射をします。

4. 造影後の撮影
確保した血管から造影剤を注入し撮影を行います。

5. 着替え・待機・終了
更衣室で着替えをしていただきます。その後、待合にて止血を確認し、造影剤についての説明
をします。止血確認が出来れば終了となります。

※“3. 注射”は検査の状況によって“1. 受付・着替え”の後に行う場合があります。

　検査時間はどのくらいかかりますか？

　造影検査がない場合、CT室に入ってから出るまで5分程度のお時間がかかります。
造影検査がある場合、注射の時間や造影後の撮影があるので15分程度かかります。

　MRIとの違いは何ですか？

１番の大きな違いは放射線を使っているか、磁石を使っているかです。
CTは放射線を使って撮影しますので被ばくをしますが、MRIは磁石の力を使って電磁波を発生させて撮影を行うので被ばくをすることはありません。しかし、MRI検査は一度に撮影できる範囲が狭く時間もかかってしまうので、簡便に早く状態を把握できるCT検査が第一選択となる場合が多いです。CT検査とMRI検査では写し出される画像が異なるため、目的によって検査の使い分けがされています。

３．臨床画像

MRI検査

１．MRI検査とは

　
　MRIは強力な磁石と電波を使って体内の組織を断面像として画像化する検査です。
　放射線を全く使用しない検査ですので、被ばくの心配はありません。主な検査部位としては、脳（救急科、脳外科、脳神経内科、精神科など）や脊椎・四肢関節（整形外科）、子宮・卵巣（婦人科）、前立腺（泌尿器科）、肝臓・胆のう・膵臓（消化器内科・外科）、軟部腫瘍（整形外科、形成外科）、脳ドック（健診センター）など様々な診療科において検査を行っております。
　検査によっては造影剤を血管注射してより病気の状態を詳しく精査することもあります。当院では3.0T（テスラ）という磁場の強さをもった装置と、1.5T（テスラ）の装置の2台で検査を行っております。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意することはありますか？

　以下に該当する方は検査を受けることができない可能性があります。該当する方は必ず病院スタッフへ申し出て下さい。

・ペースメーカーが埋め込まれている方
・人工内耳が埋め込まれている方
・金属タイプの義眼がある方
・50年以上前の人工心臓弁がある方
・材質が不明な金属が体内に埋め込まれている方
・金属式の避妊リングがある方
・入墨のある方
・妊娠中の方
・閉所恐怖症の方
・20分以上仰向けで動かないで寝ているのが困難な方
・造影剤を使用する検査の方で、透析をしている方、腎臓の機能が低下している方

　検査はどのような流れでおこなうのですか？

1. 受付
   検査の準備などがございますので、予約時間の30分前までにご来院下さい。
   
   
2. 着替え
   金属類をすべて外して、検査着に着替えをして頂きます。
   
   
3. 検査
   検査時間は検査部位や内容によりますが、約20〜40分かかります。検査中は動かないでトンネル状の検査装置の中に入ります。
   

　ＣＴとの違いはなんですか？

　ＣＴとＭＲＩは似たような体内の輪切りの断面像を得る画像検査としてよく比較されますが、撮影の原理や検査の目的などが異なります。

ＣＴはX線を回転しながら人体に照射して、人体を透過したX線量の差を計算して画像を作ります。１回の撮影で検査できる範囲が広く、短時間の息止めで撮影できます。

ＭＲＩは強力な磁石と電波を利用し体内の水素原子の量や分布を検出して画像を作ります。ＣＴと異なり放射線を使用していないので、放射線被ばくはありません。ＭＲＩではコイルと呼ばれる検出器を検査部位に装着するため、一度に検査できる範囲は狭く、繰り返し電波をあてて水素原子の信号を得るため検査時間が長くなります。

３．臨床画像

マンモグラフィ

１．マンモグラフィとは

マンモグラフィ検査は、乳房のX線検査のことです。近年急増している乳がんを早期発見するための、乳がん検診として普及しています。乳房は、他の体の部分とは異なり、柔らかい組織のみで出来ているため、専用の撮影装置を使用します。
撮影された画像から、乳房内の腫瘤（しこり）や石灰化などの存在や形状、それがどの部分にあるかなどを診断します。腫瘤や石灰化などは乳がんのサインとなる場合があるため、精密検査や定期検査のひとつとして、マンモグラフィ検査が実施されます。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意する点はありますか？

　次の方は、撮影時の注意が必要ですのでお申し出ください。

・妊娠中、または妊娠の可能性がある方
・授乳中、または授乳期終了直後の方
・ペースメーカーを装着されている方
・V-Pシャントを施行されている方
・豊胸術を施行されている方

撮影では、担当技師が直接乳房を触り、体が密着した状態になります。撮影のためにはどうしても必要となりますので、ご了承くださいますようお願いします。（担当は女性技師のみです。）

　検査はどのような流れで行うのですか？

・上半身は全て脱いだ状態で検査を行います。（備え付けの検査用ケープは使用可能です。）

・検査装置の前に立ち（座り）、乳房が出来るだけ薄く伸びた状態になるように、装置に付いた圧迫板で乳房を圧迫します。乳房内を鮮明に写すためには、この圧迫が重要です。また、乳房を薄くするほど放射線の被ばく量を抑えることが出来ます。圧迫時、ほとんどの方が痛みを感じますが、痛みの度合いには個人差があります。圧迫完了から撮影終了までの時間は、5秒程度です。よりよい検査のために、ご協力くださいますようお願いします。

・撮影は、左右片方ずつ行います。通常、上下方向撮影(CC)と内外斜位方向撮影(MLO)撮影を行うため、合計4回撮影をします。ただし、検査内容により異なる場合もあります。

・撮影時の体位や息止めについては、担当技師が説明・声掛けしながら行います。

　検査時間はどのくらいかかりますか？

　撮影枚数にもよりますが、10〜20分程度です。

３．臨床画像

【乳がん検診のご案内】

血管撮影

１．心臓カテーテル検査とは

心臓にカテーテルという細い管を挿入して、造影剤を血管内に注入して放射線（X線）を使用することで、血管の走行や形状、心室・心房の弁の異常を調べる事ができます。造影剤を流すことで冠動脈が写り、動脈硬化で細くなった血管や詰まってしまった血管の場所を見つけることができます。CT検査や心電図、心臓の超音波検査などで心臓の異常が疑われる場合の最終診断や確定診断のために行われ、その後の治療方針の決定を行います。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意することはありますか？

　検査中は身体の周りを機械が回転するので、起き上がったり、足を組んだり身体を動かさないようにして下さい。また、腕を身体の上に乗せてしまうと検査の妨げとなってしまうため身体の脇に置いて動かないようにして下さい。

検査はどのような流れでおこなうのですか？

【検査】
1.検査室に入室していただき、検査台に仰向けに寝ていただきます。通常は右肘の動脈からカテーテルを挿入し検査を行いますが、左手や手首や足の付け根に変更になることもあります。

2.常時、心電図の変化を観察するため、心電図を付けます。

3.右肘を消毒し、身体の上に清潔なシーツをかけます。

4.消毒した右肘に局所麻酔をします。この時に、少し痛みを伴います。

5.右肘にカテーテルを入れるため、針を刺します。

6.血液の逆流防ぐためシースを挿入します。

7.カテーテルを心臓の冠動脈まで進め、造影剤を注入し血管を撮影します。

8.全ての冠動脈を造影して検査終了となります。

【検査後】
検査後は心臓カテーテル検査室に隣接している説明室または病棟にて検査結果の説明があります。

　検査時間はどのくらいかかりますか？

　検査時間は、15分程かかります。その場で治療が必要と判断された場合は、そのまま治療に移行します。治療の場合、冠動脈の狭窄の状態によって様々ですが、血管の狭窄が軽度のもので30分程です。血管が石灰化していたり、完全に詰まっていたり症状が重度になるほど時間がかかります。

　放射線による被ばくの影響はありませんか？

　治療には放射線が必要です。放射線を大量に浴びると放射線による皮膚障害（紅斑や脱毛など）が起こることがあります。通常の治療で使用する放射線量ではまず問題となりませんが、手技に時間のかかる難易度の高い治療には注意が必要です。放射線量は診療放射線技師により適切に管理されており、その量によっては手技を途中で中止する場合もあります。

３．臨床画像

図5-1は血管の一部が狭窄()している画像です。
これは動脈硬化によるもので、風船(バルーン：)を使用した治療や金属ステントを使用した治療が行われます。まず、先端にバルーンのついたカテーテルを狭窄した血管へ進めます。このバルーンを膨らませることで、狭くなっている血管も大きく広げることができます。ただし、バルーンで広げただけでは再び狭窄してしまうリスクが高いため、金属ステントをバルーンで拡張させた血管に留置します。ステントは網目状の構造をしており、バルーンによって血管に密着させます。右の画像では狭窄していた血管が広がっています()。このよう狭窄した血管にステントを拡張させ留置することで病変部を治療します。
図5-2は治療で実際に使用しているバルーンとステントです。バルーンやステントは様々なサイズがあり、血管の太さによって使い分けます。また、ステントには血管の再狭窄を防ぐために薬剤が塗られているものもあります。

アンギオ検査

１．アンギオ検査とは

カテーテルと呼ばれる細い管を足の付け根や手首の動脈内に入れて脳や肝臓などの血管の走行・形状・分布を見るための検査です。検査する部位は大きく分けて頭部（脳）領域、腹部領域に分類されます。最近では検査だけではなく、カテーテルを用いた治療も行っており、一部の病気では外科的手術無しで、治療ができるようになりました。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意することはありますか？

　造影剤という薬を使用するため、薬に含まれているヨードにアレルギーがある方は検査を受けることができません。また、重篤な腎機能障害、甲状腺機能障害がある方も検査を受けることができません。

　検査はどのような流れで行うのですか？

�@前準備として、検査の3〜4時間前から絶飲食となります。

�A検査着に着替えて検査室に入り、ベッドに寝ていただきます。カテーテルを挿入する際、局所麻酔を行いますが意識は保たれるため心配はありません。※一部の治療では全身麻酔を行うことがあります。

�B検査中造影剤を使いますので気分が悪くなった場合には医師、看護師、診療放射線技師にお伝えください。すぐに対応致します。

�C検査中は清潔なシーツをかぶせています。汚染防止のため、また撮影画像の乱れ防止のため体を動かさないようにしてください。

�D撮影時、検査によっては息止めをお願いすることがあります。ご協力をよろしくお願いします。

�E検査が終わればカテーテルを抜いて終了となります。カテーテルを入れた部位は終了後数時間安静にしていただく必要があります。また造影剤の排泄を促すため、終了後は水分を十分取るようにしてください。

　 検査時間はどのくらいかかりますか？

　検査だけであれば一時間程度で終了しますが、治療を行う場合は数時間かかることもあります。

　 放射線による被ばくの影響はありませんか？

　治療には放射線が必要です。放射線を大量に浴びると放射線による皮膚障害（紅斑や脱毛など）が起こることがあります。通常の治療で使用する放射線量ではまず問題となりませんが、手技に時間のかかる難易度の高い治療には注意が必要です。放射線量は診療放射線技師により適切に管理されており、その量によっては手技を途中で中止する場合もあります。

３．臨床画像

頭の血管を正面(図6-2)と側面(図6-3)から撮影した画像です。血管をみる検査だけ行う場合もあれば、血管にできたこぶ（動脈瘤）や血管の狭窄、脳梗塞に対して治療を行う場合もあります。

肝臓の血管を撮影した画像です（図6-4）。
〇で囲んだ部分に腫瘍が見られます。こちらの腫瘍に対し、抗がん剤をカテーテルから流したり、ゼラチン状の塞栓物質を腫瘍に詰めて治療を行います。

PET

１．PET-CT検査とは

がん細胞は正常細胞に比べブドウ糖を多く消費します。この性質を利用し、がんを発見するPET 検査と、臓器の形態を撮影するCT 検査を融合したのがPET-CT検査です。ブドウ糖にフッ素18という放射性物質を結合させた特殊な薬（FDG）を体内に注射し、その後、特殊なカメラで体外から撮影を行います。身体への負担も少なく、どなたにでも出来る優しい検査です。がんの早期発見、がんの病変の広がりの診断に大きな力を発揮します。

２．Q＆A

　検査を受けるにあたり、注意する事はありますか？

・前日から、激しい運動は避けて下さい。

・検査5時間前から絶食して下さい。また、水やお茶以外の飲み物は飲まないで下さい。

・使用する薬品は外部から購入しているため、交通事情により検査時間の変更や延期が生じる場合があります。あらかじめご了承下さい。

・PET-CT検査は、これまで難しかったがんの早期発見を可能にした検査ですが、すべてのがんを見つけられるわけではありません。ブドウ糖を必要としないがんや、極小さながんは発見が困難であるといわれています。

　検査はどのような流れでおこなうのですか？

1. 着替え・問診
検査着に着替えていただいた後、検査の説明や問診を行います。その際に、身長・体重・血糖測定も行います。

2. 注射
FDGという薬品を注射します。副作用の心配はほとんどありません。

3. 安静
薬が全身にいきわたるまで約1時間、安静室にて休んでいただきます。また、撮影前には、専用のトイレにて排尿していただきます。

4. 撮影
撮影の時間は、およそ30分間です。動かずに寝ているだけです。

5. 待機・終了
安静室に戻り、薬の成分が減少するまで体を休めていただき終了となります。必要な場合は再度撮影を行う場合があります。

　　検査時間はどのくらいかかりますか？

　着替え・問診から、すべて終了するまでは約2時間30分かかります。ただし、撮影している時間は30分程度です。

３．臨床画像

臨床画像（正常）

脳と心臓は正常な状態でもブドウ糖を多く消費しています。そのため、薬が多く集まり、黒く写ります。また、薬は尿路系から排泄されるため、通り道の腎臓・尿管・膀胱も黒く写ることがあります。そのため、尿路系の病気は見つけにくい場合があります。

臨床画像（肺がん）

胸部に黒く写っている部分が肺がん（）です。
このように、ブドウ糖を多く消費するがん細胞が黒く写ります。
腸の一部も黒く写っていますが、それは腸管の動きによるものです。

RI

１．RI検査とは

検査薬を体内に投与（おもに静脈注射）して、臓器や組織の働き（生理的機能や代謝、血流）をみる検査です。

検査で使用する薬には、微量の放射性物質（RI：ラジオアイソトープ）が含まれている為、RI検査と呼ばれています。
※MRI検査とは名前が似ていますが異なる検査です。

２．Q&A

　検査を受けるにあたり、注意することはありますか？

　検査する内容により注意事項や前処置が異なります。
　　　　　　　例）脳血流シンチ：食事や飲水の制限はありません。
　　　　　　　　 心筋血流シンチ：朝食を（場合により昼食も）抜いて頂きます（水は大丈夫です。）
　　　何かわからない事や疑問点がありましたら遠慮なくお聞きください。

　検査はどのような流れでおこなうのですか？

　検査薬を体内に投与して、目的の臓器や組織にいきわたったのちに撮影します。
　　　（検査目的により薬の種類は変わります。）
　　　その為、投与してから撮影までの時間は検査により異なります。
　　　　　　例）脳血流シンチ：10分後から約30分間撮影
　　　　　　　　骨シンチ：3〜4時間後に約20分の撮影を2回

　検査時間はどのくらいかかりますか？

　検査する内容により異なります。
　　　検査薬を投与直後から撮影を開始するものもあれば、数時間後に撮影を開始する検査も
　　　あります。また、撮影も一度で終わる場合や、二度、三度と撮影する場合もあります。
　　　内容によっては日をまたいで撮影する検査もあります。
　　　事前に検査の流れや、おおよその検査時間を説明いたします。

３．臨床画像

脳血流シンチ

脳の血流状態を評価する検査です。
赤い部分は血流が多く、青に近づくにつれ血流が少ないことを表しています。アルツハイマー型認知症などの診断に有用です。

骨シンチ

全身の骨を映し出す検査です。
骨に異常がある部分が、黒く写ります（部分）。
がんの骨転移、加齢による骨の変性、骨折などが黒く写ります。
この検査に使用する薬は尿になって排泄されるため、膀胱も黒く写ります（　）。

放射線治療とは

１．放射線治療とは　

放射線治療は、手術・化学療法に並ぶ、がんの3大治療方法のひとつです。放射線治療で使用する放射線は、診断で使用する放射線に比べエネルギーが高く、体に照射する（体に当てる）ことによりがん細胞に強いダメージを与えることができます。

がん細胞に放射線を照射するとがん細胞周辺の正常な細胞にも放射線が当たります。しかし、正常な細胞とがん細胞とではダメージから回復するまでの時間に差があり、正常な細胞の方が早く回復します。正常な細胞が回復し、がん細胞がまだ回復しきらないうちに次の放射線を照射する、これを繰り返していくことでがん細胞だけを消滅させるのが放射線治療です。

２．Q&A

　治療を受けるにあたり、注意することはありますか？

放射線治療期間中は、基本的には普段通り生活していただいて結構ですが、次のようなことに注意してください。
●食事について
治療期間中はなるべく消化がよく、栄養バランスのとれた食事にしましょう。特に首周りに治療を受ける方は、食事の際に痛みを伴うことがあるため、刺激の少ない食事をとるように心掛けてください。
●休息について
疲れやすい、だるいなどと感じたら無理をせず十分な休息や睡眠をとるようにしましょう。
●照射部位について
放射線を照射した部位の皮膚は刺激に弱くなります。衣服は清潔で刺激の少ないものを着用し、きつく締まる衣服も避けるようにしてください。また、治療期間中は日焼けをしないようにしてください。

　治療はどのような流れでおこなうのですか？

�@診察
放射線治療医より、問診、治療の流れ、副作用について説明があります。
�A治療計画CT撮影
治療を行う部位をCT撮影します。撮影の際に、放射線を照射する時の目印となる線をマジックペンで体に描きます。
�B治療初日
CT撮影時に描いた線をもとに体の位置を合わせ、治療を行います。放射線が治療計画通りの場所に照射されるかを確認するためX線撮影をしたり、新たに体に目印の線を描いたりします。
�C再計画
治療期間中に、もう一度、治療部位をCT撮影する場合があります。がんが縮小した場合や副作用を軽減するために、放射線を照射する範囲や照射方法を再度計画します。

　治療期間、また一回の治療時間はどのくらいですか？

　放射線治療は、一部位につき1回10分程度、週5回（月〜金曜日）の治療が基本となります。治療回数は病気の種類や部位により異なりますが、10回（2週間）から30回（6週間）程度となることが多いです。

３．臨床画像

治療はリニアックと呼ばれる治療装置で行います。
治療中は、専用の寝台に寝た状態で可能な限り動かないようにしていただきます。