福島県会津若松市にある地域密着型総合病院

放射線治療部門のさらなる充実をはかるため、2015年4月より従来放射線科として活動して参りました放射線治療部門は、放射線治療科として独立したため放射線科は、主に画像診断を扱う診療科ということになっています。

診療科の概要

画像診断分野は、CT、MRI、乳房撮影など診療放射線技師が撮影した画像をよく見て異常所見を指摘し、各科に対してレポート（読影報告書）という形で報告をするのが大きな仕事です。CTやMRIを撮影されたご経験のある方は、先生方と一緒に電子カルテ上で報告書をごらんになった方もいらっしゃると思いますが、その報告書を作成しているのが放射線科医の仕事です。放射線技師とよい協力体制をとって、依頼される検査は断らず行い、なるべく早く報告書を作成し、患者さんの結果説明に間に合わせるように心掛けています。
血管造影では、当院では消化器分野、泌尿器、婦人科分野など（頭部と心臓領域以外）を担当させていただいています。消化器内科・外科・泌尿器科・婦人科などの諸先生方と緊密に連携をとって、カテーテルとういう細い管を用いた血管内治療を行っています。

主な症状、疾患

画像診断分野は全ての科、全ての分野が対象ですので、あらゆる疾患を診ることになります。血管撮影に関しては、当院で放射線科が行っているのは、腹部領域の肝動脈や腎動脈塞栓術、産後出血や重症骨盤骨折の際の経動脈性止血術等を全て放射線科で行っています。CT装置を使って、位置を確認しながら穿刺を行い腫瘍などの組織・細胞を検査する生検術（CTガイド下生検）も放射線科で行っていることが多い手技です。

特徴

竹田綜合病院、山鹿クリニック両施設で撮影した画像は全て画像サーバに保存され、読影室はもちろん各科外来・病棟・手術室等で詳細に観察することが可能となっています。

当院では、ほとんどすべてのCT、MRI,核医学検査の検査で読影報告書が作成されています。1日のレポート作成件数は平均130件〜150件程度です。読影報告書は作成した瞬間に、電子カルテ上から各先生が見ることができるようになっています。読影レポートによって、患者さんの画像は、各科の先生と放射線科医という少なくとも2人の医師の目で２重にチェックされることになり、異常所見の見落としや誤診の確率は低下し、医療ミスの防止につながると思います。山鹿クリニックでのCT検査や山鹿クリニックから竹田病院に依頼された検査に関しても、ネットワークシステム上の工夫で竹田病院とまったく同様に報告書を配信しています。また近年、重要性が認識されてきた乳房撮影（マンモグラフィー）に関しては、日本乳がん検診精度管理中央機構認定の有資格技師の撮影した画像を読影有資格医師が読影するという質の保証された検査となっています。またCTやMRIの技術的な進歩はめざましく、常に最新の知識が必要となりますので、放射線科医は病気の診断や治療のために各科の先生が必要な画像を提供できるように診療放射線技師とともに研鑚を積んでいます。撮影に関しても診療放射線技師に対して指示をする体制になっています。

各科から依頼されるCT、MRI、核医学検査に関しては、なるべくその日のうちにしかも迅速に報告書を作成することで、患者さんの通院回数が増えないようにまた待ち時間を少なくするように便宜を図っています。さらに、血管造影・血管内治療も行っており、侵襲の少ない、合併症のない治療を心がけています。また、被曝に関する知識も十分持ち合わせていますので、放射線障害につながらないように考えながら検査を施行しています。

当院放射線科には東北地方でも有数の誇れる医療機器が備えられています。

一般撮影は、フラットパネル型検出器を搭載したデジタル撮影機器が3台あります。ここでは胸・腹・頭頸部や骨の単純写真のなどを撮影します。バリウム検査などを行う透視室にもデジタル透視装置が2台設置されています。また乳房撮影では竹田病院に１台、山鹿クリニックに健診専用に１台、計2台のフラットパネル型検出器搭載の乳房撮影装置が設置されています。

CTはマルチスライスCTが2台（256列・64列）導入されており、１回の息止めで数百枚の撮影が可能で、さらに１ｍｍ以下のスライス厚での撮影が出来る事から、三次元画像や縦切りの画像もコンピューター上で良好な画質で作成することが可能です。脳神経領域や消化器領域、心臓・血管領域、整形外科領域などで特に威力を発揮しています。

MRIは2台備えており、3T、1.5T（テスラ）と言う磁石の強度をもった装置で、各分野にとってなくてはならない装置になっています。この装置で検査を行うことにより、細かい部分や呼吸により動いてしまう臓器もきれいに撮像できるようになります。また、心臓や脳神経の描出も可能になるなど常に最新の技術を取り入れております。
がん診療に不可欠となって来ているPET-CT装置を有し、地域がん診療連携拠点病院にふさわしい役割を果たしています。

その他、カテーテル検査・治療などを行う血管撮影装置が2台（1台は心臓血管用、1台は脳血管、腹部血管用）設置されています。

山鹿クリニックにも、健診用マンモグラフィー装置の他、マルチスライスCT（64列）が1台、フラットパネル型検出器搭載のデジタル一般撮影機器が2台、デジタル透視装置が１台設置してあります。

当院には、多職種が関わるカンファレンスが多数存在しますが、放射線科医（診断医・治療医）および医学物理士が積極的に関与しているものは、消化器カンファレンス（消化器内科医、外科医）、肝臓がん（消化器内科医、外科医）、呼吸器（呼吸器内科医、呼吸器外科医、病理医・技師、診療放射線技師）、頭頚部・耳鼻科（耳鼻科医、診療放射線技師）、婦人科（婦人科医）、乳がん（外科医、病理医・技師、超音波担当技師、乳房撮影担当技師）です。それぞれ曜日と時間が決まっており、毎週１回開催されています。カンファレンスでは、放射線科および各科配属の医療秘書の協力を得て、医師または技師が検討したい症例を提示し、患者ごとに診断、治療方針などについてディスカッションを行っています。

医師紹介

間島 一浩
（科長、副院長）

【専門】
画像診断、IVR

【認定資格】
医学博士
東北大学医学部臨床准教授
日本医学放射線学会診断専門医
日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医
PET核医学認定医
検診マンモグラフィー読影認定医（Ａ判定）
会津若松医師会乳がん担当理事

【所属学会】
日本医学放射線学会
日本インターベンショナルラジオロジー学会
日本核医学会
日本乳癌検診学会

常陸　真（科長）

【専門】
画像診断、IVR

【認定資格】


【所属学会】

佐藤　友規

【専門】
画像診断、IVR

【認定資格】


【所属学会】

放射線科 （竹田綜合病院内 総合医療センター）